そろそろ一年間のまとめを

あっという間に、12月も半ばを過ぎてしまいました!
今年の新年に「明けましておめでとう」と言ったのが、まるで昨日のことのようです。
時間は容赦なく過ぎていきますねー。

さて、そろそろ今年一年間を振り返りまして、今年刊行した自分の本について語ったり、今年読んだ本の中で、とりわけ印象に残った本をご紹介したりして、何回かに分けて一年間の「自分まとめ」をやろうと思います。しばし、お付き合いくださいませ。

まずは、今年刊行した本から。
今年の最初の本はこちらでした。『スクウェア1・2』(東京創元社)。

スクウェア ?

スクウェア ?

スクウェア ?

スクウェア ?

大阪・キタを舞台に、薬物対策課の刑事・三田靖彦と、お初天神通りを横丁に入った通称「デッドエンド・ストリート」にショットバースクウェア」をかまえるバーテンのリュウ、「スクウェア」に通う常連客で元プロボクサーの宇多島という、三人の男たちがキタにはびこる悪と戦う話であります。
大阪を舞台にしていながら、「大阪弁があまり出てこなくて、大阪くさくない」とよく言われたのですが、長年大阪のキタで仕事をしていた私としては、「えっ、実際こんなもんじゃないですか?」と感じております(^^; そう言えば関東から会社に来た方が、「ここ大阪なのに、大阪弁あまり使わないんだね」ってびっくりされたことがありましたが、イントネーションとかアクセントは関西弁っぽくても、そんなにべたべたの関西弁で仕事する人は少ないほうじゃないかな……。

この話を読まれた方から頂いた感想の中で、嬉しかったこと。
何人もの方から、「アイリッシュウイスキーがむしょうに飲みたくなって、読み終えてすぐ酒屋さんに走った!」という意味のことを言われました。そうでしょう、そうでしょう♪ これはそういう話です(笑)
三田とリュウ、宇多島の三つ巴の関係に魅力を感じてくださった方もいらっしゃいました。
三田の後輩刑事、大迫くんの、非情な先輩たちの中で生き抜くカモ的な存在にも、人気というより同情が?集まりましたねえ。
そうそう、こういう書評も頂きました。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO40132530T00C12A4NNK001/


そして、次に出たのがこちら。アンソロジーの『宇宙小説』(講談社)。

宇宙小説 (講談社文庫)

宇宙小説 (講談社文庫)

漫画『宇宙兄弟』を愛する作家たちが集合し、なにかの形で関わりのある短いお話を創作する……という短編集です。私はこちらに、『宇宙へ』(講談社)の前日譚となる短編を書かせていただいております。


その次に出たのが、『オーディンの鴉』(朝日新聞出版)の文庫版でした。
(記憶で順番に並べているつもりなんですが、違ってたらスミマセン)

オーディンの鴉 (朝日文庫)

オーディンの鴉 (朝日文庫)

自殺した若手の現職衆議院議員。将来を嘱望されていた彼が、なぜ自殺を選んだのか。議員の汚職問題を追及しようとしていた特捜検事たちは、インターネット上にあふれる議員の個人情報を見つける。それは、何者かの議員に対するとほうもない悪意を感じさせた−−。
そう、『オーディンの鴉』もいつの間にか文庫になったんですよー! 『TOKYO BLACKOUT』文庫版と合わせて、文庫で読まれる派の皆さま、どうぞよろしく♪
ちなみに、単行本が出た時にこういう書評をいただきました。ITのプロに喜んでもらったのがすごく嬉しくて。
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51451089.html


もう一冊、アンソロジーが出ています。貫井徳郎さん、誉田哲也さん、私の三名による『痛み』(双葉社)。

痛み

痛み

「100枚から150枚の警察小説を書いてください」という縛りで競作した中編集ですが、たぶん私の作品「シザーズ」がもっとも「痛み」からは遠いかも(笑)警視庁の通訳捜査官と、その相棒刑事のお話です。モデル並み美人の嫁さんに逃げられ、幼い娘を抱えて通訳刑事として頑張る通訳捜査官。彼の奮闘を、そっと見守る後輩刑事。彼らの活躍をお楽しみいただければ幸いです。

……とまあ、長くなってしまいましたので、ひとまず1回目はこのへんで。
次回は今年の新刊、残り三冊をご紹介いたします♪